ワタナベフラワーボーカル クマガイタツロウの想い (2015/04/19)
イベント開催に向けて、主催者ワタナベフラワーボーカル、クマガイタツロウの想いが寄せられました!!
※原文のまま掲載していますが、スマホ画像が読みにくい人用に、下にテキストでも記載しましたので、是非お読みください。
クマガイタツロウの想い(テキスト版)
中学3年の時、阪神大震災がありました。
ぼくは当時西宮に住んでいて、家は半壊。
家のまわりの信じられない景色に、どこか他人事のようで、上の空みたいな感じでした。
僕が高校生になった時、あの頃たくさんいたボランティアの方々の姿を見かけなくなりました。
でも、ぼくたちの大好きな公園には、まだたくさんの仮設住宅があったのです。
そんな経験があったので東日本大震災があった時、「何か継続してできる事をしたい」と思いました。
ぼくに何が出来るんだろう。
歌いに行ってもいいのか。
でもそれどころじゃないかもしれない。
押しつけがましくなるんじゃないのか。
それならばと、まずは被災されたみなさんが何を求めているのかを聞きに行きました。
みなさん揃って
「来てくれるだけで嬉しいです」
「ぜひ歌ってください!」
と言ってくれました。
そんな中で感じたのは
「有名人がたくさん来ている所もあるけど、まだ誰も来てない所もあるんじゃないのか。」
ということです。
「誰も来ていない場所はありませんか?そんな場所にこそ、ぼくたちが行きます!」
と、東北のラジオ局でお話させていただきました。
その放送を聞いた被災者の方から届いた一通のメールをきっかけに、気仙沼の松岩保育所に歌いに行くことになりました。
ぼくたちの演奏にあわせて、元気いっぱいに踊る子供達を見て、ぼくは涙がぽろぽろこぼれました。
ライブが終わって、泣いて何も言えなくなってしまったぼくに子供たちは
「がーんばれ!がーんばれ!」
って言ってくれたんです。
ぼくたちがそれを言いに来たはずだったのに。
ぼくから出たたった一つの言葉は
「ありがとう」
でした。
ぼくはお互いに「ありがとう」と言える関係を作りたいと思っています。
「忘れないで」
ではなく、
「また行きたいなぁ。」
「元気でやってるかなあ。」
って「思い出す」ように。
そのために東北の美味しいもの、素敵な景色、大好きな人たちを、みんなに案内するツアーを始めました。
縁ができた南三陸さんさん商店街を訪れて、被災者の方のお話を聞いたり、ぼくたちがライブをしたりして、毎年交流をしています。
東日本大震災が起こった年、ぼくに初めての子供ができました。
父親になりました。
息子に色んな景色を見せてやりたい。
色んなところに連れて行ってやりたい。
自然にそう思うようになりました。
ぼくは小学5年生の夏休みに突然、お母さんと離れて暮らすことになり、お父さんは長距離トラックの運転手で3日に1回しか家に帰ってこなかったため、弟と2人で生活をしていかなければならなくなりました。
そういった家庭の状況で、旅行というものがあまりできませんでした。
きっと東北にも、旅行に行きたくても行けない子供たちがいる。
連れて行ってあげたいけど、できない事情の親がいる。
そんなご家族を神戸に招待したい。
阪神大震災から20年。
「神戸の街は元気にやっとうよ」
神戸の美味しいモノ、素敵な景色、大好きな人たちを紹介し、発信するイベントを開催します!
場所は日本3大夜景の一つ、神戸摩耶山掬星台。
あの時、真っ暗になってしまった神戸は、またこんなに輝いてるで!と全国のみんなに伝えたい。
2015年8月22日 土曜日。
ワタナベフラワーと、神戸と、そしてみんなで作るお祭り、
スタートします!
ワタナベフラワー クマガイタツロウ